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[小説] アンチ・マジカル -魔法少女禁止法

伊藤ヒロ・著
一迅社文庫・刊

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魔法少女が実在する世界で、世界の脅威たる敵(鬼魔)が駆逐された後が描かれている
アニメや漫画に登場する彼女らは、大半がただひたすら可憐で健気な存在であったが、人類共通の脅威がなくなった後、省みると彼女らこそが脅威として残ってしまう
例え外見は変わらずとも、空を飛び、姿を変え、ビームを放ち敵を粉砕する人間兵器としての存在
ある事件をきっかけに、変身することを含む魔法少女としての力を使う事が方で禁じられた時代
そんな時代に未だ力を魔法少女として力を振るい、世の悪(暴力団や麻薬の売人など)を討つ孤高の存在「おしゃれ天使☆スウィートベリー(24)」と、最後の魔法少女「サクラ(♂)」がいた
人間相手にビームを使うとオーバーキルなので、可愛い名前とは裏腹に魔法少女として強化された肉体を用いた力技で指を、肋骨を折る生々しい描写

元々はアメコミヒーローが実在する設定での東西冷戦を描いた映画「ウォッチメン」のオマージュ、らしい
そちらは未見ですが、日本の魔法少女モノを多少なりとも見聞きしていれば十分楽しめる内容かと

一世を風靡した魔法少女達の日常、可愛いだけじゃ生きていけないと過去を脱ぎ捨てた元魔法少女達の様々な現在が、ただひたすらに泥臭く書かれております
かつての敵が魔法少女間で共通だった為チーム間での確執とかもあったり、その後の身の振り方でのうらみつらみとか
中でも最強チームだった星がアレな魔法少女のその後が中々凄まじい
リーダーの月の人は最終解脱完了だし、水の人は大企業の社長だし、天の人と海の人は喧嘩別れ済み。金の人に至っては「おばちゃん声ネタ」が伏線として引っ張られてる始末

最後は微妙に後を引く形で終わってますが、これ、続けられるのかと少々不安に

月刊マガジンで連載中の「仮面ライダーspirits」では「悪の結社バダンによってほぼ制圧されてしまった世界」を舞台に各種ライダーとその協力者達が奮闘する様子が描かれてますが、その逆状況とも言えますかね

4亀でも記事になってたり

  by varelire2 | 2010-08-15 22:42 | | Comments(0)

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